八百新酒造株式会社
所在地:山口県岩国市今津町3-18-9
銘柄:雁木(がんぎ) 錦の誉(にしきのほまれ)
訪問日:2010/03/14

明治レトロを感じさせる、この建物が雁木(がんぎ)を造る八百新酒造(やおしんしゅぞう)。
蔵が位置する場所は、かつては岩国藩の水上交通の拠点として発展した城下町で、「雁木」と呼ばれる船着場から物資が輸送されていました。
現在は、ご覧の一部分だけ「雁木」が残されています。
写真は雁木のほとりに立つ八百新酒造、蔵元。
この場所は岩國藩の宿泊施設である「御茶屋」や藩の物資倉庫と共に蔵が並んでいたそうです。
八百新酒造は、この地で酒造業を営み、明治維新後は岩国藩の倉庫を払い下げて酒造業を発展させて来ました。
蔵の中は、この時代の建物らしく、増築し複数の建物を結合させた跡が見られます。
写真右の階段の壁の部分が、かつての岩国藩の蔵の一部と言われています。
その昔は屋外であり、現在も屋根の部分が屋外なので雨どいがみられます。
このように、酒造業発展とともに隣接の建物を結合して、今に至って居ます。
(このような建物は蔵訪問をするとよくみられます。)
この蔵は、至る所に古いオブジェが見られます。
写真は、言葉での説明は難しいのですが、正面玄関から大八車を収納する際に、ドアを全開にする必要があり、その為に取り付けられている車軸です。
ドアの底辺を天井の方向に持ち上げるのですが、その為の道具として使われていたそうです。
最後に蔵の前で記念撮影。
雁木は味が濃く大変美味しい酒。思い出したら飲みたくなる、味がたっぷりある旨酒です。
郷愁を感じる、味わい深いお酒です。機会があれば是非飲んでみて下さい。